『なぜインサイドアウトが良いんだい?』
皆さんご無沙汰しております。
もちルダです。
約半年の充電期間(サボタージュ期間)を頂いておりました😅
読者の皆様には大変申し訳なく感じております。
さて、今回は『初速×スピン×高さの構成要因とは?』の予定でしたが、また今度にします(笑)
それより、最近ものすごーーーく気になることがあります。
そう、インサイドアウト最強論です!!!
雑誌、YouTubeなど色々なメディアで
・インサイドアウトに振れば飛ぶ!!
・上級者はインサイドアウト!!
・スライス撲滅にはインサイドアウト!!
・ご飯のお供にインサイドアウト!!
などなど、もう何にでもインサイドアウトが有効でインサイドアウトさえできれば救われます!!
みたいな風潮で、なんかヤバい匂いのする勧誘かよ(笑)
ってな具合に、兎にも角にもインサイドアウト最強説が巷で常識となっております。
が、しかし....果たしてインサイドアウトは全ての悩みから救ってくれる万能薬なのでしょうか?
まず、感情論抜きにインサイドアウトパス(インパス)によって起こりやすい事象と、対象的なアウトサイドインパス(アウトパス)によって起こる事象をまとめてみます。
では行ってみよう‼️
インパス(ヘッドがボールの前後を自分から離れる側に動く)
- ボールの出球が、右に出ていく。
- P6-8のとき、クラブの軌道がフラットになりやすい。
- ドライバーの際はアッパー軌道になりやすい。
- アイアンの際、アタックアングルがマイナスになりにくい。
- スピンロフトが少なくなりやすいのでスピンが減りやすい。
- アタックアングルが+側になりやすい影響で、骨盤がダウンスイング早期に上向きになりやすい。
アウトパス(ヘッドがボールの前後を自分に近寄ってくる側に動く)
- ボールの出球が、左に出ていく。
- P6-8のとき、クラブの軌道がスティープになりやすい。
- ドライバーの際はダウンブロー軌道になりやすい。
- アイアンの際、アタックアングルがマイナスになりやすい。
- スピンロフトが多くなりやすいのでスピンがかかりやすい。
- アタックアングルが-側になりやすく、骨盤がダウンスイング中も下向きになりやすい。つまりスイング中に前傾が維持しやすい。
とまあ、ざっとこんなところかな、と。
で、よく見てみると必ずしも正しいばかりなのか?っていう要素と、これはかなりメリットだよね、っていう部分とに分類できるのではないでしょうか。
上記の色分けには意味が合ります。
・どっちでもいい
・TPO次第で良し悪しあります。
・明らかにメリットの方が大きい。
・明らかにデメリットの方が大きい。
どうでしょうか。
インパスにはデメリット要素がありますが、アウトパスにはメリット要素があります。
しかも2つずつです。
いやいや、またいつもの逆張りじゃん!!
上級者やプロはみんなインパスでしょ!!
って思った貴方。
ええ、わかりますよ。そうやって教わってきましたもんね。
でもね、上の箇条書きの内容を論理的に否定できますか?
でね、もちルダとしてはこう思うのです。
【上級者ほどアウトパスにせんかい!!!】
こう考えてます。
なぜなのか。
一般的にゴルフが上手な人ほどヘッドスピードが速い傾向にあります。
つまり、以前当ブログでも書いたようにクラブには約100G近くの遠心力が掛かるのですが、当然スピードが速いほど負荷も大きくなります。
つまり、インサイドアウトにクラブを速く振れば振るほど自分から離れていってしまうので、フォローサイドではクラブがコントロールしにくくなります。
まず、この石川プロのスイングを見てください。
こちらはスプーン
で、インパクト前後での体とグリップの空間はこうなります。
はい、かなり離れてますね。
もう既に焦げ臭い匂いが立ち込めてるフィニッシュです。
インパスで高速に振る以上、ものすごいGがヘッドに掛かることによりインパクト後にクラブが離れていきます。
インパクト後にクラブが離れるという事は、インパクト前から若干コントロールを失いやすくなり始めている、と考えるのが普通です。
よく石川プロがスイング後に右手を離しているシーンを見ますが、あれはクラブが離れていった結果、フォローサイドで右手の長さが足りなくなってコントロールが効かず、離さざるを得なくなったために起こる現象です。
あのフィニッシュ、ある競技のある場面でもよく見受けられます。
それがこれ!!
パリーグTVさん、いつもありがとうございます♪
僕はパテレが大好きです(笑)
特に1:50頃の今宮選手の外のスライダーに対する三振。
それに対し、2:10頃の茂木選手の三振。
同じ三振ですが、ピッチャーから遠い方のグリップがスイング後に離れているのと最後まで握っているのとで大きく違います。
具体的に言うと、こうなります。
今宮選手の三振⇒インパス
茂木選手の三振⇒アウトパス
つまり、同じ三振といえど最後までバットをコントロールできていたのは茂木選手のスイングの方です。
※ちなみにもちルダは南海時代からのホークスファンです(笑)
じゃあ、そもそも何でインパスがここまで重要視されてきたのか?
それは、クラブがまだまだ進化していなかった時代。
ヘッドは小さく、シャフトは激重、ボールはすぐにスピンが掛かる設計。
と、インパスでヘッドを返すことでメリットを得られる要素が、ふんだんにありました。
ヘッドが小さいのでターンをさせやすく、シャフトが重いので勝手にインパス。
ドライバーはスピンを掛けないようにインパス&アッパー。
そして、グリップはスクエアに握れ!!
の時代なのでそうせざるを得なかったのです。
その前時代的な考え方が蔓延りつつ時代が進み、弾道測定器が登場しました。
カメラ式が最初に登場した流れに乗って、インパスドローが初速とヘッドスピードが速く計測されやすい。(当ブログでやりましたね)
と様々な要素が重なり、インパス最強説が形成されていったともちルダは考えます。
今回はここまで!!
次回は【いま高らかに宣言しよう。ほんのりアウトパスが最強であると!】編です。
お楽しみに😀
『シンデレラが輝けない理由!!②』
みなさまこんにちは、もちルダです。
前回、渋野プロのプレーの弱点としてショートゲーム時の『ボールコントロール力』といった点を上げましたが、彼女にはもう一点弱点が存在します。
と言ってる間に、全米女子オープンで3日目終了時に首位と快進撃を続けていますが、これにも通じる内容ですので、ぜひご覧ください。
【渋野プロの練習スイング】
まず彼女が絶好調だった2019年9月の練習風景をご覧ください。
深めのアドレスから、やや平行に体重移動しつつ大きく振り抜いております。
ドライバーも同様に大きく足を開きどっしり系のアドレスから一気に振り抜く、というイメージのスイングです。
で、より海外ツアーでの活躍に意識を向け始めた12月の練習スイングがこちら。
かなりボールを右に置き、強くてライナー性のボールを打つ練習をしているようですが、ここに大きな落とし穴が潜んでいます。
どれぐらい差があるか、というとこんな感じ。
特に彼女の特徴として、強風やボールをコントロールしたいとき、ラインを出してピンを狙っていきたいときに、通常よりボールを右に置き強くアタックするような打ち方を多用しますが、これ自体が彼女の弱点となっているというパラドックスを抱えています。
ん、また何言ってんだ?
風吹いたときやライン出すときには、ボールを右に置いて高さを抑えてコントロールするに決まってるだろ!!
と、お考えの貴方。
わかりますよ😏
何を隠そうこの僕も、そう思って信じてやまない時期がありました‼️
実はこの
ボールを右に置いてドンッ!!
かなり危険な打ち方なんですね。
それは何故か?
【ボール位置が与える影響】
まず、下の画像を見てみましょう。
このようにアドレスに対して、黒・黄色・赤のポジションにボールがあるとき、クラブが通る軌道が変わっていきます。
黒:アウトサイドイン軌道
黄:ストレート軌道
赤:インサイドアウト軌道
このとき、フェースアングルがターゲットラインに対してストレートだとすると、真っすぐ飛んでいくのは黄色のみとなり、黒はフェード系、赤はドロー系となります。
何だよ、ドローで良いじゃん‼️
球も強くなって、一石二鳥だろ‼️
とお考えの方、これあくまで2Dでの話ですからね
で、ここにアタックアングルという概念をブレンドし3Dにするとこうなります。
赤:ダウンブロー
黄:クラブの最下点
黒:アッパーブロー
こうなります。
つまり、2Dで考えているときの赤のボール位置は、実際にはかなりインサイドアウト軌道の途中で当たっていることになり、ターゲットラインに対しプッシュアウト寸前のクラブ軌道であり、これに対してフェースをかなり閉じる必要が出てきます。
そうすると動画のような彼女の練習は、そもそも真っすぐ飛ばすこと自体が非常に難しくなっており、プッシュアウトを打つ方がより自然なクラブ軌道であることが容易に理解できるはずです。
ただ、実際渋野プロはこの動画ではフィニッシュまでしっかりと振り抜けており、曲がっている様子ではありません。
つまりこのインパクトでは、
①ボールを右置いて
②プッシュアウト寸前の軌道から
③フェースをかなり閉じる or
ハンドダウンでスピンアクシスを左に傾け、
④無理やりドローを打っている
ような状況となり、非常にピーキーなインパクトになっていることが明確に見て取れます。
どういう事かというと、フェースを常時フック側に設定して打たなければならないため、入力が少しでもズレるとコントロール性が極端に下がる、という要因をはらんだ練習だということです。
これが癖となり常態化すると、ボールを右に置くことがデフォルト状態となり、常に
プッシュアウトとフックに悩まされることとなります。
実際、彼女がディフェンディングチャンピオンとして挑んだ2020年の全英女子オープンでは、強風などの外部要因により、この右足寄りに置いて潰しにいくショットを多用するシーンが多く、結果あえなく予選落ちとなってしまいました。
また、彼女のスタッツのウィークポイントであった、予選通過のかかる2日目のスコアが極端に悪くなる現象もここに共通しているのではないか、と推測します。
つまり、予選通過を優先し安全第一のショットを多用した結果、逆にコントロールできなくなる、といった悪循環に陥っていた可能性が高いですね。
実際、彼女はドライバー以外の全ショットでリスク回避したいときのシチュエーションでボールを右に置く癖があり、高さを出しつつ初速を抑えるショットを最も苦手としています。
【サンドセーブ率が低い理由】
前回のスタッツ批評では、サンドセーブ率15%というかなり厳しい数字でしたが、この右に置く癖が悪影響を及ぼしていることは間違いないと思われます。
では、参考までにこの方々にご登場いただきます。
【猫ちゃんパンチ虎男さんの場合】
身体の中心にボールを置き、フェースを開いてかなりフリップのイメージで振り抜くことにより、高さ・スピン・初速をコントロールしています。
【マキロン君の場合】
ややボールを左足寄りに置き、フェースを開いてアウトサイドイン軌道の途中で捉えています。
かなりシンプルなバンカーショットと言えます。
【シンデレラの場合】
若干のフリップは入っているものの、基本的にはドラホの途中なので、地面からクラブが抜けていくスピードが前者2名より大きく減速しています。
虎男さん、マキロン君に比べボールのあるラインに対して、最も手が離れているので、かなりハンドファーストにアタックするためヘッドの抜けが悪く、スピンが効きにくくなっている状況が伺えます。
この部分を修正することができれば、サンドセーブ率が劇的に改善するでしょう。
【2020年全米女子オープンでの好成績の要因とは?】
ただ、そんな中でも突如復活したシンデレラ。
執筆時点では3日目終了時でトップに立ち、復活優勝目前の位置まで来ました。
なぜこのような劇的な変化が訪れたのでしょうか?
これは全米女子オープン特有のコースセッティングにある、ともちルダは踏んでます。
どういうことかというと、
全米女子オープン:高さとスピンで止める技術が必要
全英女子オープン:弾道を抑えてコントロールする技術が必要
この違いがかなり大きく、彼女の悪癖を呼び起こしにくくなっていると推測します。
つまり、高さが必要な場合ゴルファー心理としてボールを左足寄りにセットし、打出角を確保したい、という心理が働くため右足寄りに置いてドンッ!!が必要ありません。
しかし、全英女子オープンのようなリンクスコースだと、どうしても球を右に置いてコントロールしようとする癖が出てしまい、コントロール不能になる。
という違いが、結果に大きく反映されているのではないでしょうか。
その結果、彼女のスイング軌道とフェースパスが無意識のうちに修正され、ショットのフィーリングや精度が格段に良くなっているのではないか、ともちルダは考えています
実際、元々悪くなかったドライバーショットの優位性がセカンドショットの精度が上がることで活かされており、74%と高いパーオン率が記録されています。
【シンデレラが輝くための条件とは?】
色々と考察してきましたが、もちルダ的には彼女はスランプではなく
『ボールを右に置き過ぎない』
これだけで復活できる、と考えます。
端的にいうと、これさえ気を付けるだけで、元々ダイヤモンド級の才能の彼女であれば、日本レベルでは他を寄せ付けない強さがあるはずです。
全米女子オープン最終日は強風が予想されており、彼女の悪癖が出やすい状況ですが、ボール位置が真ん中付近にセットされたままゲームが進めば、勝つ可能性がかなり高いのではないか、ともちルダは考えています。
このボール位置問題の病巣は結構根深く、もう少し復活まで時間がかかるかもしれない、と僕は予想していたのですが、コースに求められる条件に対して変化を見せた彼女の才能はやはり世界レベルなのかな、と考えます。
日本のスイング理論によく見受けられる、
という間違った概念は至る所に蔓延っており、安全第一に行こうとしてミスを繰り返す原因の一つとなっていることは間違いありません。
シンデレラでさえ町娘に逆戻りさせられるぐらいの影響を与えるボール位置問題。
みなさま、くれぐれもお気を付けください。
以上、シンデレラ編でした!!
次回は、『初速×スピン×高さの構成要因とは?』編です。
乞うご期待
『シンデレラが輝けない理由!!①』
皆様こんばんは、もちルダです。
今回は、日本ゴルフ界に現れたスーパーヒロイン。
スマイリングシンデレラこと、【渋野日向子】選手についてです!
ちなみに僕は彼女の大ファンです(笑)
直接話したことはないけれど、白山ヴィレッジで行われた日本女子オープンの際、関係者しか入れないクラブハウスで他の女子プロと談笑する彼女は、カメラの前と全く変わらず非常に好感の持てる素晴らしいキャラクターでした。
ちなみに僕は宮里藍ちゃんのファンでもあります。
引退試合となるサントリーレディースの練習日にすれ違いましたが、誰に対しても笑顔で挨拶する彼女の姿勢に感銘を受けたことがきっかけです。
引退寸前で遅すぎなぐらいですが(笑)
で、この渋野プロは素晴らしいゴルファーでもあり、日本女子ゴルフ界のトップレベルに君臨する実力者ですが、今現在はどうかというと……
かつての輝きを失いつつある状態です。
思えば約1年前、
『初めて海外でゴルフしますー』
『イギリス行ったことないですー』
『お菓子美味しいですよー』
という軽いノリで全英女子オープンを初優勝したその日から、ゴルフ界だけでなくスポーツ界でも圧倒的な人気を得始めた彼女が、なぜ今この状態になっているのか?
色々なメディアで取り上げられている意見をざーっとみると、だいたいこんな感じです。
・去年が出来過ぎなだけなんじゃない?
・肉体改造でフィーリングが壊れたんだろう。
・スイングを変えたせいかも。
・急に注目され過ぎて、自分を見失っているのかも。
・コーチがスイングをちゃんと教えないからだ!!
などなど、様々な意見を目にします。
まあ、直接本人と話したことないのでメンタルとフィジカルの部分に関しては全く分かりませんが、僕の基本的スタンスである
『定量的データと物理法則に従って』
という部分でなら少しは解説できるのでは?
と思います。
では、さっそくいってみよう!!
【渋野プロのスイングの特徴】
まず彼女のスイングを見てみると、以下の要素が上げられると思います。
①重心を落としたアドレスから
②手が長いのと①が相まってハンドダウンアドレス
③切り返しから体が伸びあがらないように
④トップつくった掌屈をインパクトまでキープ
⑤リリースが遅い分前方へ大きなフォロー
といった要素です。
個々の部分はさておき、特に④のインパクト時点で掌屈状態をキープするいわゆる『ドライブ&ホールド』(以下ドラホ)の動きは秀逸で、彼女のスイングの最も優れた部分だともちルダは考えています。
渋野プロはP4からP8ぐらいまで掌屈キープできるタイプですが、これは非常に難しい動きです。
僕の大好きなDJ師匠もこの動きができますね。
※師匠!マスターズチャンピオン、おめでとうございます🎉
なので、今流行りの『トップで掌屈してるかどうか選手権』はまったくどうでもいい話だと、僕は個人的に思います。
なぜなら、トップで掌屈したところでインパクトまでキープできるか、というとかなり個人差があるからなんですね。
これはハックモーションという、【アドレス、トップ、インパクト】の手首の動きを可視化できるツールを使えば一目瞭然です。
※ちなみに僕はトップで掌屈するとインパクトで背屈してしまうので、トップでは背屈そのままでインパクトに向かって掌屈させていく手法を取り入れてます。
僕はコレをマキロン型、と勝手に呼んでます(笑)
話は脱線しましたが、このドラホを何のためにするのか?っていうと、インパクト時に
・フェースをスクエアにキープ
・ハンドファーストにしてロフトを立てる
この二つの要素が簡単にできるので、飛んで曲がらない動きになりやすいからです。
えっ?じゃあ欠点とか無いじゃん。
何を言ってんだお前は??
とお考えの方、少し考えてみましょう。
そもそもゴルフのプレー中、ひたすら強いボールで飛ばさなければいけない状況ばかりですか?
あんまり飛んでほしくない。
落ちてからすぐに止まってほしい。
そんな時ありませんか?
あるはずですよ😏
そう❗️
ウェッジショット&アプローチの場面です‼️
この飛んでほしくない、すぐに止まってほしいを解読していくと次の要素に分解できます。
①初速を落としたい。
②スピンを多くしたい。
③落ちどころに対し、90°に近い角度で落としたい。
(ランディング角を上げる)
で、この①②③をどうやって実現するかというと、以下の要素に分けられます。
【①初速を落とす要素】
①-1 インパクトロフトを増やす
①-2 スイングスピードを落とす
①‐3 ヘッドの重心の上側で打つ
【②スピンを多くする要素】
②-1 スピンロフトを増やす(インパクトロフト増、アタックアングルを-にする。)
②‐2 スイングスピードを上げる
②‐3 ヘッドの重心の下側で打つ(縦のギア効果を使う)
【③ランディング角を上げる要素】
③‐1 打出角を上げる(インパクトロフト増、アタックアングルを+にする。)
③‐2 ヘッドスピードを上げる
③-3 スピン量を増やす
厳密に言うと、クラブでできることもたくさんあるのですが、今回はスイングで変化させられる部分に絞ってます。
で、アプローチはこの【初速&スピン&打出角】を管理しないと狙っているところには止められません。
あれ、これドライバーを飛ばす要素の構成と反対じゃない?
と思われた貴方、勉強家ですね😀
そう、アプローチはドライバーを飛ばす要素と真逆のコントロールが必要になるのである。
つまり、ドライバー(以外のショットも同様)を飛ばすためのドラホの動きは、ウェッジショットやアプローチの際に非常に厄介な動きになってしまうので、ここをどうにか切り替えないと、まったくピンに絡まないのである。
事実、彼女の昨年と今年のスタッツを見てみよう。
【2019年】
【2020年】
青ラインが昨年より良くなっている項目。
赤ラインが昨年より悪くなっている項目。
今シーズンはかなり短縮されているため一概に全てを参考にはできないが、
①ティーショットの精度は良化しており
FWキープ率:67%⇒71%
②パーオン率は上がっているものの
パーオン率:70%⇒72%
③グリーンを外した時が弱点となり
(特にバンカーが全く寄らず)
リカバリー率:64%⇒62%、サンドセーブ率:43%⇒15%
④2日目にオーバーパーを打ってしまう。
2日目のストローク:70.6⇒72.6
といった傾向にあることが見て取れる。
つまり、飛んで曲がりにくくはなったけど、グリーン周りで苦戦しているのである。
ね?僕の言った通りでしょ😀
でも、ここである疑問が湧いてくる。
350y飛ぶようなモンスターが蔓延るPGAの選手も、ドラホしてるんだろ?
あいつらはどうやってその問題を解決してるん?
ってことですが、彼らは各々で解決法を持っています。
【オーストラリアの元ヤンの場合】
そう、地元で札付きのワルだったジェイソン総長ですが、実はアプローチ名人との呼び声高い選手です。
彼の場合は手首と肘の関節を完全にロックし、例えスイングスピードが上がったとしても初速は上げない。
という方法を取ってます。
それがこちら
①等速に一定の力感で
②アドレスした際のシャフトのアングルとフェースの状態を再現し
③アタックアングルをシャローにヒットする。
ことに特化したアプローチを行います。
つまり、アプローチショットマシーンとなることで飛んだり飛ばなかったりの不確定要素を排除しているのです。
彼が最も強かった2016年シーズンのスタッツがこちら。
飛んで曲がるけどショートゲームでポイントを稼ぐ。
というイメージとかなりギャップがあるプレースタイルですね。
てっきりショットメーカーかと思われそうなスイングとイメージですからね😁
つまり彼は、アプローチなどのショートゲームの時、手首を軟らかくしなやかにクラブを使う。
なんてことをしなくても、世界№1になれることを証明してしまいました(笑)
何かの記事で、PGAツアー選手が選ぶショートゲームが上手いランキング、でも上位に名を連ねていました。
さすが元ヤンキーだけあって、
あかん.....パワーが抑え切られへん😅
👉せや‼️しょうがないから、パワー全開でも飛ばへんスイングしたろ‼️
という方法を取られていますね。
前回のデシャ博士が曲げたくないための動きと同じような解決法なのが興味深いですね😏
早く復活してほしいものです。
で、お次は目下最強の漢ですが、彼の場合はまた別の方法を取ります。
【DJ師匠の場合】
冒頭で述べた渋野プロはショット時に師匠とかなり近いクラブの使い方をします。
※インパクトまでの話ですが。
で、師匠はどうやってアプローチ飛び過ぎちゃう問題を解決しているかというと、この通りです。
はい、特にこの動画の1:20あたりからすごく大事なことを伝えてくれているのですが、
『フェースはちょっとだけ開く。でもスティープには入れないよ。前に飛んでっちゃうだろ。』
的なことを仰ってます。
彼のアプローチの特徴として、
①フェースを少し開き
②フリップを入れながらシャローにヒットしつつ
③ルックアップでインパクトを強くしないように力を逃がす。
という傾向にあります。
特にDJ師匠はショートゲームになるほどこの『ルックアップ』を多用し、引っ掛かり防止と初速コントロールを行います。
※ちなみにドライバー等のウッド系では全くやりません。
そしてヘッドを走らせてロフトを増やす『フリップ』を入れることで、ドラホのネガティブ面であるアプローチ飛び過ぎ問題を解決しているんですね。
つまり、ドラホとフリップの両極端の動きを適切な場面で切り替えて打っているのですが、このタイプの選手は元々フリップがあまり得意ではないので、アプローチの際のヘッドの運動量があまり多くありません。
フリップマジシャンの代名詞がミケルソンですが、彼とまったく違うフィニッシュになる点がその証拠です。
【シンデレラの場合】
翻って、シンデレラのアプローチを見てみましょう。
かなりボールを右に置き、ハンドファースト&ダウンブローでヒットします。
やや左足上がりとはいえ、クラブが若干突っかかっている点もあやしさが臭います。
で、実際どれぐらいハンドファーストなのかの参考画像がこちらです。
ジェイソン総長に比べ、約11°程ハンドファーストになっており、これにフックグリップの要素を足すとおそらく13~15°前後はロフトが立った状態です。
しかもダウンブローに打っているので、おそらく2~3°はマイナスアングルです。
仮に同じ58°のクラブを使っていた場合、
58°-(15°+3°)=40°
となり、9番アイアンでアプローチしているのと同じ初速が出てしまいます。
多少要求される球筋が違うロケーションにせよ、かなり差があります。
ところでお主、何のためにサンドウェッジ持ってるんや?
という状況が起こるわけです。
彼女は初速コントロールにかなり苦労するタイプで、ある場面でとんでもないミスをしてしまうのです。
こんな感じのヘビーラフではヘッドスピードを上げてラフを刈りつつ、球を上げて飛ばさないという二律背反になるのですが、この状況をまったく処理できないという問題を抱えています。
なぜなら、
①フックグリップで
②ハンドダウンに構え
③右足寄りにボールをセットし
④ハンドファーストで
⑤ドラホする。
ために、振ったら飛ぶ状態のクラブ使いしかできないからです。
これを解決するためにフェースを開きロフトを増やすのですが、
フェースを開くとヘッドの重心が低くヒール寄りに変動する。
ために、ボールの下を潜りやすくなったり、当たりが弱くなる分もっと振らないといけなくなるのです。
つまり、よりシビアなインパクトが要求されるため、難しいライからかなり難しいショットをしなけらばならないのです。
彼女の場合、クラブの使い方を間違っているため、フェースの開き程度では解決できるレベルではありません。
物理法則を技術ではカバーできない状態です。
思えば全英女子オープンを優勝した日も、彼女のアプローチはかなりあやしかったですね💦
#8ホールのアプローチ(19:40頃から見てみましょう。)
『ちょっっ待てよ!!』
ってぐらいの勢いですっ飛んでいきました(笑)
このグリーン奥から、弱めの球質で寄せたい場面でかなり低く強い球を打ってしまい、結果ボギーとなりました。
普通このグリーン奥からのロケーションで、ああいったショットは選択しません。
同伴競技者のブハイ選手はおそらく
『Why Japanese people!!!?』
と思ったはずです。
で、こういった問題が一過性のモノならまだいいのですが、彼女の場合は常時このアプローチを選択してしまう欠点を抱えています。
ああシンデレラよ……アマチュアの僕でも2秒で気付くのに💦
AO木さんさぁ
『スイングは教えない(キリッ)!!!!』
とか言うてる場合やないで💦
ダイヤが石ころになろうとしているやないか😫😫
いくらなんでもこの程度のことはせめて教えてやれよ、と僕は思うんですがね。
しかし彼無くしてはここまでの軌跡もなかったことですし何とも言えませんが、この師弟コンビが過渡期に差し掛かっているのは事実かな、とも思うもちルダです。
で、本来は1回で終わるはずの記事だったのですが、彼女はもう一つある重大な欠点を抱えていますので、続編が必要となりました😅
次回、
『シンデレラが輝けない理由!!②』編です。
お楽しみに😀
『科学を極めたが故に誕生した、悲しきモンスター!!』
こんにちは、もちルダです。
今、色んな意味でゴルフ界を揺さぶっている男がいます。
そう、その漢とは.....
ブライソン・デシャンボー博士!!
彼が巻き起こすセンセーショナルな出来事に、業界みんなが注目し始めたといっても過言ではない状況です。
ボールを塩水につけて実験したり、サイドサドルスタイルでパターして怒られたり、コースにコンパス持ち込んで注意されたり、スロープレー過ぎてケプカに叱られるなど、物議醸しまくりな漢ですが、科学的に根拠を伴って解決したいという彼の姿勢をもちルダは大いに尊敬しています。
そう言えば
『ピン挿したままでいいなら、実験した結果こっちの方が入るから抜かないよ!』
と真っ先に表明したのも彼でした。
ただ、彼のやっていること、やろうとしているであろうこと、を正しく解説や推測できている情報がこのゴルフ後進国【日本】には非常に少ないように感じるので、今回はこのデシャ博士について考えていきたいと思います。
あのタイガーでさえ、
『何を言っているのかはわからないが、言いたいことはなんとなくわかる😅』
と彼を評していたので、仕方ないかもしれませんが(笑)
では、まずでっかくなっちゃう前までの、博士のスイングとスタッツ(ラウンド時の各データ)を見てみましょう。
シャフトプレーン上(46°ぐらい)をシャフトがなぞるようにスイングしており、シャローイング等のクラブを動かすことによるカウンタームーブがあまり入らないタイプと見受けられます。
今に比べるとかなり大人しいスイングですね。
で、この時のスタッツは下記の通り。
取り立てて何かが飛びぬけている訳ではありませんが、ドライバーが安定していて全体的に概ね上手な選手。
身体的な特徴を加味すると、もう少し飛ばしたいところですね💦
といった内容かと思いますが、この時デシャ博士のスイングの特徴として、
①リストターンをしない。
②アームターンをしない。
③肘と手首のヒンジを活かす曲げ伸ばしをしない。
④ずっと左足体重の1軸。
という、とりあえずアドレスから何かを変化させないことを目的としているスイングです。
彼の有名な37.5インチで固定したワンレングスアイアンも、アドレスの前傾角とボールとの距離変化を起こさせないために考案させたものですし、あの極端なグリップでハンドアップに構えることでリストターンを極力減らそうとしています。
※グリップが太いからリストターンをしない、というのは人それぞれで反対にターン量が増える方もいます。
では、なぜ彼はこのスイングになることを選んだのか?
『僕はフックが嫌なんだ。』
デシャ博士は答えていました。
おそらく飛距離を欲しがるよりも前に、
フェース、クラブ、ボディーアクションのすべてを一定にしておけば曲がらないんじゃね?
と考えたのだろうと思います。
彼のショットとパターのスイングが似通っているのは偶然ではありません。
彼は、ドライバーからパターまで全てを一定にしておきたかったのです。
実際彼のビースト化を手伝った、コーチのクリス・コモとヤン・フー・クオンは何かのインタビューで
『彼は1プレーンで振ることにこだわっていた。』
といったような趣旨のことを話していました。
その結果、極端なまでに関節に制限を掛けた彼のスイングは大きく曲がりはしないものの、身体的なポテンシャルに対しては物足りない飛距離です。(2019年時)
【なぜ飛距離を生みにくかったのか?】
次の写真にヒントが隠されています。
飛距離不足の理由はP6のフェースアングルがかなり起因しています。
この時のフェースアングルがデシャ博士はだいたい70°ぐらいなのですが、ロースピンハイドローお兄さんのマキロン君はだいたい85°ぐらいです。
つまり、マキロン君はここでボールを捕まえる準備が完了している状態なので後は思いっきり回転してハンドファーストを入れていくだけで済むのですが、デシャ博士はここからフェースを閉じていく作業が必要になってきます。
その分デシャ博士の方が、インパクトまでにやることが増え、身体全体の回転スピードが上げにくくなってきます。
加えて彼は上半身を一つのユニットとして固定しているため、関節を曲げ伸ばす際のヒンジによる加速や肩関節のローテーションによる加速を使えないですし、フックにも悩まされていましたから、思いっきり振っていくことがかなり難しい状態でした。
そもそも、アドレス時のグリップからして10°以上左手の甲の位置が違うため、フェースアングルの違いはある種必然といえば必然ですが。
右手の角度は大して変わらないのに、左手は全然違います。
これはインパクトロフト(この場合は減らす方)の作り方にも影響してくる大きな違いで、
デシャ博士:あかん、自分では無理💦
マキロン君:もうこのまま左手の甲立てていけばOK
となります。
ああ、悲しきモンスター…。
フックを嫌がったあまり飛距離不足に悩まされるとは。
そして、デシャ博士にはもう一つネガティブなことがありました。
『スピン量が.....全然減らへん💦』
実際、彼が使うクラブはどんなものか、というとかなり極端なローロフトです。
※2020年は更に拍車がかかります🤣
自分でロフトを立てられない分、ウッド系が極端にローロフトですが、いくらヘッドスピードが速いといえど、ここまでロフトが無いと普通はドロップするものです。
だが、デシャ博士はスピン量が破格に多いため全然関係なくハイボールをぶっ飛ばしてました。
ではなぜスピン量が減らないのか?
それは彼のP7以降の左腕の使い方が、大きな影響を及ぼしています。
【後方からのアングル】
【前方からのアングル】
左腕と左わきが開いている博士と閉じているマキロン。
このP8-9の左肘のポジションが大いに物語っているのですが、具体的にいうとこんな違いがあります。
デシャ博士:左腕を内旋させてフォロー(水平チョップ)
マキロン君:左腕を外旋させてフォロー(裏拳)
この違いによって、インパクト時のほんの少し手前から
フェースが閉じる側へターンしていくマキロン君はスピンが減りやすく、
デシャ博士は開く側に向けて動くのでインパクトロフトが増えて、スピン量も増加しやすい。
といった現象になって現れてきます。
このことによって、フェースが極端にターンすることは制御されますが、ヘッドスピードを効率よく上げて振り抜く、といったことがかなり難しくなります。
なぜなら、グリップとヘッドの運動量の相関が変動しないから振り子運動のようなスピードを上げる動きができないからです。
デシャ博士:グリップとヘッドの動きが連動
マキロン君:グリップがある一定で止まり、ヘッドが動き出す
こういった違いとなります。
つまりここでもデシャ博士は飛距離が出にくいことに悩みを抱えやすい状況に陥っていた、と推測されます。
しかし、時代が彼の強力な味方となりました。
そう、コロナ自粛です。
中断期間、ゴルフがしたくてもできないことが追い風となりました。
そして、デシャ博士は以前から計画していたあるとんでもない実験を敢行します。
初速も出にくい。
スピン量も抑えられへん。
でも真っすぐ飛ばすために左腕の動きは捨てられへん。
俺がこのスイングのまま勝つにはどうしたらええんや…。
『そうや!でっかくなったろ!!!!』
効率のいいスイングを目指すよりも、自分の排気量を上げることに特化しパワーですべてのネガティブを解決する、という悲しきモンスターがここに誕生したのです。
科学的に自己分析した結果、パワーで捻じ伏せざるを得ない、という解決法がなんとも悲しいですが(笑)
そして、ビースト化した彼がこちら
流行りの地面反力を効率よく取り入れつつ、身体の回転を止めないように左爪先を積極的にオープンしていきます。
ちなみにヤン・フー・クオンは地面反力の第一人者ですし、クリス・コモはタイガーにも指導していたので、巷の何ちゃって地面反力指導者とはレベルが違います🤣
※ビースト化以前はもう少し穏やか。
この超進化によって、350yを当たり前に飛ばせるようになった彼は快進撃を見せ全米オープンを圧勝しました。
この時の記事として多かったのが、【飛んで曲がらないデシャンボー】みたいな内容ですが、
本来は【曲がらないスイングで飛ばすデシャンボー】が正しいように思います。
事実、FWキープ率は多少悪化したものの、50%以上をキープしています。
これは彼の2021年度シーズンのスタッツ。
もう、ケロッグコーンフレークに牛乳足しちゃったようなデタラメなチャートです。
しかし、彼は本当に飛距離だけでコースを捻じ伏せたのでしょうか?
もちルダ的にはこれまで語ってきたある要因が、彼を全米オープンでの優勝に導いたと考えています。
それは、彼の破格なスピン量😎
彼を悩ませていたスピン量過多の問題は、グリーンで止めるという場面において強力なポジティブ面となります。
特に全米オープンは非常にハードなセッティングが注目されるコースなので、ハイボール&ハイスピンの彼の特徴が大いに活きる大会だったのだろう、と推測します。
もちろん、短いクラブで打てるというロングヒッターのメリットも有るでしょうが、ラフだって関係ねーよ😎
と割り切れるのは、あのスピン量と高さあっての戦略だったと思われます。
そして来週のマスターズが開催されるオーガスタナショナルGCはガラスのグリーン、と言われるほど硬くて速いことで有名です。
巷ではデシャ博士が飛距離で捻じ伏せにかかるだろう、と推測されていますがもちルダ的にはそれだけでなく、アイアンでのセカンドショットで大いに違いを見せつける可能性があるのでは?と考えています。
結果は神のみぞ知る、といったところですが日没が気になる季節なので、スロープレーに注意し頑張ってもらいたいですね。
以上、悲しきモンスター編でした。
次回は、こちら
『シンデレラが輝けない理由!!』
です。
お楽しみに😀
『エセシャローの弊害‼️』
こんばんは、もちルダです。
前回の内容、これまでにない反響を頂きました。
ありがとうございます。
また、ある読者様より叱咤激励を頂きかなりやる気マンマンなので、今回はいつも以上に濃ゆい内容でいきたいと思います😎
※おかげで今回はちょっと長いです😅
そもそも、このシャローイングというムーブをする事によって、全てが解決するのか?
って事なんですが、そんな万能薬なんてないのでシャローイングした後にある動作が必要になってきます。
確かにグリップが急降下しないようになるポジティブ面がありますが、ある一つの動きが発生します。
スイングという動きは、何かを足せば必ず何かを引かないといけません。
その逆も然りです。
それは何か?
まず、皆さんに試して頂きたいのですが、P4(トップ)でシャローイングする手の動きを、アドレスポジションでやってみてください。
【普通のトップ時の手首とヘッド】
👆ここからこんな感じに👇
【シャローイング時の手首とヘッド】
この時、フェースがスイングプレーンに対して開いてません?
つまり、このまま行くと慣性もしっかり仕事し始めるのでクラブが遅れて、絶対にプッシュします。
いくら掌屈が入ってようと、インパクトロフト立ちまくりで強烈な弾道のプッシュが飛んでいくのです。
じゃあこのプッシュ要因をどうやって解決するんですか?
ってところが肝なんですけど、
フェースをどういった方法で閉じるか?
が、スイングひいてはゴルフを教える人間の知識量の深さを表してるんじゃないかな、と僕は思うんですね。
で、日本で一般的な方法は大きく分けてざっとこんな感じです。
①フェースをターンさせる(フリップ&ロールの動き)
※最初の2分以降はもう見る必要ないと思われます。
②身体ごと巻き込む(右サイドをせり出す)
③クラブを縦に抜く(クラブパスをインサイドアウトにする)
④シャフトを先調子にしてキックさせる
※3:00辺りからご覧ください。
だいたいこんな感じです。
果たして代表的なこれらの概念が正しくボールを捉えるための動きなのか?
『否!!』
であります。
『私、相手の再生回数なんか気にしませんので‼️😎』
じゃあお前さんよ、なんでそこまで言い切れるん?
ってことなんですが、ここであるクイズを出したいと思います。
Q.ドライバーのインパクトという現象の所要時間がどれぐらいかご存知でしょうか?
① 1/100秒
② 4/1,000秒
③ 5/10,000秒
A.③ 5/10,000秒
たったのこれだけです。
この瞬きよりも遥かに短い時間に対し、毎回ロケーションとメンタルが変動するゴルフ場でシャローイングしたのちに、①のように思いっきりフェースをローテーションさせたり、④のように丁度良くシャフトをキックさせることなんて、できますか?
とてもとても無理です。
広末涼子も歌いだすぐらいの無理難題です😩
【①~④の何がそんなに問題なのか?】
①フェースをターンさせる(フリップ&ロールの動き)
もう答えるのも面倒なんですが、インパクト時のフェースがアングル、ロフトともに毎回揃わないということが全てです。
アイアンに至っては、バンスの当たり方も毎度変わります。
加えてシャフトにも恐ろしく不確定な負荷がかかるため、毎回同じような挙動にならないので、インパクトがパルプンテ状態になります。
また身体的にみても、右肘のトミージョン手術が必要になる可能性がありますので、僕はオススメしません。
日本人が身体的に欧米人に劣るとかどうとかいう問題ではなく、100Gのクラブにかかる瞬間的質量とインパクトで1トンほどの衝撃を右サイド全てで受け止め続けると、だいたいの人はそのうち右肘と手首がグッバイします。
なんでこれが飛ぶと勘違いされやすいかというと、
①スピンロフトを減らしながら(アイアンはどうします?)
②打出角が上がるし(良いか悪いかはケースバイケースなんだが)
③ヘッドが走ってヘッドスピード出るし(インパクトロフト増えて±で意味ないけど)
③フェースターンの速度も加速に繋がって(るワケがないんだけど)
④もの凄い飛距離が出た!(全ての美味しいとこが奇跡的に重なっただけ)
と思い込みやすいからです。
次出るすんげーーのは来年かもね‼️
お次は、シャローイング教の皆様が大好きな、動き。
②身体ごと巻き込む(右サイドをせり出す)
そもそもシャローイング自体が、時間と距離をたっぷり確保するためにやってるのに、ボールに対して直線的にアタックする要因加えてどうするんですか?って思うんですね。
しかもここからハンドファーストにしていくと、当然クラブのヒールが前に出やすくなるしグリップがP6で飛球線よりも外を指すため、急激なアームローテーションを発生させた結果として高速ヘッドターンを伴います。
で、ここからものっ凄い掌屈入れてクラブを左に抜いてスクエアに持ってくのですが、そんなんしなくても、ちょっと左手フックに握ってクラブパス真っ直ぐの方が簡単な気がするのは僕だけでしょうか?
そして『地面反力』を発生させながら打ちたいらしいので、左の股関節を低くキープするために右足浮かしてるみたいやけど....。
物体の長さ(この場合は両足)の比が短くなれば、勝手に低い方に傾くんやから左足曲げるだけでええんちゃうの?
とも思うんですが💦
前から見たときたぶんこんな感じのシェイプになってて、果たして力が伝わるんやろうか疑問です。
👇
このシャローイング教の皆様は、決まって同じように右サイドしゃしゃり出る粗品ムーブが大好きです。
こんな感じのね。
とか
です。
右手が粗品と同じ位置に来てます😎
特に大事なP6ではフェースがお空に向いてるイメージ共通です。
この場合、最後まで振り切ることと右サイド巻き込みでなんとか真っ直ぐ飛ばしてる状態です。
基本的にフェースが寝た状態でずっと開きっぱなしがデフォルトなので、スピンが入りやすく初速が出にくいため、風吹いた日はかなり大変なんじゃないかなー、って思います😅
で、お次はシャローイング教の重鎮3284氏ですが....
③クラブを縦に抜く(クラブパスをインサイドアウトにする)
右肩を潜らせる動きでインサイドアウトをつくる方法です。
僕はコレを五木ひろしムーブと呼んでます。
コレが唯一許されるのは、ドライバーだけです。
何故ならボールが空中にある分、自分が潜っても多少アタックアングルがアッパー軌道でも地面とのクリアランスがあるのとスピンロフトを減少させ打出角を上げるためには、まぁアリかもねっていう動きだからです。
ですが、この動画のようにアイアンでやっちゃうと、煽る動きになってしまい(このブログは煽りまくりですが🤣)地面にあるボールの手前に最下点がきやすく、ダフリとトップの両方が出ます。
インパクトゾーンを長く、とか動画で言っちゃってますが最下点を長くするという概念が置き去りです。
すごく斬新な発想やな、と思いました。(棒読み)
そもそもスピンロフト減らしたいなら重心が浅いヘッドにすれば良いし、打出角上げたいならロフト増やせばいいじゃん。
と、いつも思います。
アイアンの場合、もし仮に綺麗にインパクトできても、前述のようにアタックアングルがアッパー軌道になりやすいので、打出角が上がると同時にスピンロフトが減るため、グリーンで止まりにくくなります。
あと、左足下がりを解決できません。
つまり、左足下がりのラフ&ピン手前のロケーションでは、ほぼお手上げです。
そして、競技レベルでは1日1回はそういったショットが必要なピンポジが出てきますので、諦めるか手前の池に放り込むかを覚悟しましょう。
この選手にはお尻を前に出さずに前傾をキープできれば、右肩下げなくても当たるよと教えてあげる方が正しかったように思います。
特に彼らのスイングスピードで、右サイドベンド(五木ひろしムーブ)を入れると、骨盤と肩関節がハの字になるので、異様に背骨に負荷がかかり怪我の要因となりやすいです。
インパクトからフォローにかけて、左腰付近に全てのエネルギーが集結するため、腰痛の原因にもなります。
R-ISHIKA◯Aさんはそれでずっと腰とか痛めてましたね。
ちなみに同じようなスイングをしていた当時の僕も、坐骨神経痛を疑うレベルで左腰付近を痛めてました😅
特にアイアンが上手い人はこの五木ムーブをあまりしません。
アイアンを背屈でコントロールするマンこと、猫ちゃんパンチ虎男さんはこんな感じ。
見事な猫ちゃんパンチで、初速とスピンをコントロールしグリーンで止まる球を打っています。
女子ゴルフ史上最強のボールストライカーだった、アニカ姐さんはこんな感じ。
姐さん、今見ても素晴らしくEZ to Dance ですね😎
もし現代に復活しても、恐らくめちゃくちゃ強いはずです。
59とか出してたからね🤣🤣
※下記は輝かしい戦績。強すぎぃぃぃ‼️‼️
2人とも大して右サイドを潜らせずにアイアンをヒットします。
こうしないと諸々のアングルが安定しないんですよね。
さすがです。
最後はサクッと、
④シャフトを先調子にしてキックさせる
もはや説明するのすらしんどいんですが、先調子=つかまる&上がる、訳ではありません。
詳しくは僕の過去記事見てみてください。
まあざっと4種類の勘違いを上げましたが、このようなスイングにプラスしてシャローイングをするとテークバックからインパクト前までの約1秒弱の間に色々解決して、5/10,000秒前後しかコンタクトできないのに、インパクトゾーンでのヘッドの動きが場当たり的になってしまい、スクエアに近い状態が1/10,000秒とか下手したら5/100,000秒みたいなことになってしまうワケです。
もはや宝くじみたいな状態だし、
こんなん毎日練習しない人にできる?
緊張したり、難しいロケーションで自信持って振れる?
って感じます。
僕、いつも思い浮かぶ言葉があるんですよね。
『ロト6みたいなスイングじゃん💦』
※だいたい3等で216/6,096,454の確率で当たります(笑)
こんなの絶対ダメじゃん‼️
って話なんですけど、なんでか上記の①~④は結構信じられているんですね。
わからんなー、僕には。
誠に申し訳ないが、理屈が一切わからん🤪🤪
で、話を戻してシャローイング後には実際フェースを閉じないといけない事には変わりないんですが、もちルダ的にはこっちの考え方です。
【スタート時セット型】
①グリップをフックに握っておく:ガルシア型
②ヘッドでつかまり易くする:チャンプ型(彼はフックグリップも混入。)
【スイング時入力型】
③P6ぐらいから唯一コントロール可能なムーブこと『グリップを閉じる側へ回す』
:ラームorウルフ型
※『ゴルフの力学』より拝借。
この3つです。
つまり、①と②をアドレス時にセットしておけば、スイング時にやることは一つで済みます。
というか、力学上これしかコントロールできないのでこれ以上は無理です、あなたが人間である限りは(笑)
ここが解ってないとインパクト手前のP6で大きな差が出ます。
もう一度言うけど全然違うやろ、と。
この違いはフィニッシュの一個手前に現れます。
なぜここまで違うのかは、P6-8でクラブをリリースして解放するかしないか、が非常に関わっています。
巻き込みリリースが左
グリップ回してコントロールが右
となります。
結局いくらシャローイングしてどうこういえど、フェースコントロールの方法とクラブの軌道に対する認識の差がある分、形を真似しても似てこないのです。
で、もっと言えば
事実:P6以降ほとんど何もコントロールできない。
仮説:じゃあ、もうP6で完結させてた方が早くない?
結果:そう考えた方が合理的で簡単じゃん!!
っていう経緯を辿りますから、
ほならシャローイングよりもっと大事なことがあるじゃん!!
ってなっているため、世界のトップレベル達も必ずみんながシャローイングをしている訳ではないのです。
シャローイングという、ある種のポジティブ&ネガティブムーブを生み出したそのカウンターとしてフェースをスクエアに戻すための動きがまた必要。
なら、別にやらずに済む方法も他にあるよね?
っていうのが今回の結論です。
そもそもシャローイング自体、クラブの重量を感じ取れないとやりにくいんですよねー。
だってさ、釣竿みたいなモノでシャローイングできる?
って話なんですよね。
大事なことはシャローイングすること自体ではなく、
①切り返した瞬間にグリップが急角度で降りない。
②P6でフェース開かない。
この2点かな、とクラブの力学とスイングから考えた提案です。
もしご賛同頂ける点があれば嬉しいです😁
次回はゴルフ界に物議を醸すHOTな漢について。
『科学を極めたが故に誕生した、悲しきモンスター。』
です。
ジャンル的にはスイングとクラブ両方の予定ですー😀
『シャローイングってほんとに必要か!?』
こんばんは、もちルダです。
前回の記事の流れで、今回は昨今、東方の国で大流行中の動き『シャローイング』について見解を述べたいと思います。
まず、『シャローイング』についてですが、そもそもこのムーブは何のためにあるんか?
ってところから説明したいな、と思います。
これはP4(トップ)から切り返した瞬間に、
ヘッドが真っすぐ降りるのではなく、若干背中側から遠回りして降りてくる現象です。
最も端的に表してくれているチャンプ君を見てみましょう。
ここから
☟ こんな感じです。
その結果、ダウンスイングの初期段階でチャンプ君のようにグリップが垂直方向に動きにくいので、結果的に
①インパクトゾーンでヘッドがシャローに入り、
②手元の浮きを制限しやすく、
③アタックアングルのコントロールが楽になったり、
④インパクトゾーンを長くすることで、
⑤ヘッドの挙動が安定しやすい。
という効果を生み出します。
お、ええことばっかりやんけ!!
ってなるのですが、ここに落とし穴があるんですね。
じゃあ、世界で一番ゴルフが上手い連中の5年前と今はどうなっているのか、を見てみましょう。
【2015年の世界ランキング トップ10】
シャローインガーは師匠とフューリクおじさんの2人ですね。
【2020年 世界ランキング トップ 10】
シャローインガーは4人に増えてます。
※個人的にはDJ師匠やケプカの動きがシャローイングといえるほどのものなのかどうかは若干疑問ですが、世間一般的にはしてる部類に入るそうです。
僕の独断と偏見でカウントすると、1人→2人ですね。
人数増えてるってことは、やっぱ必要なんやんけ!!
ってなると思われるかもしれませんが、ちょっと待ってほしい。
じゃあ、それ以外の人は何でこの順位にいてるの?
シャローイングもしてないのに🤔
ていうか、みんなの大好きなタイガーなんか全くやってなかったからね(笑)
って話なんですが、根本的なこと言っちゃっていいですか❓
そもそもシャローイングを『すること』自体に大して意味はない!!
って話なんですよ。
まず、シャローイングがヘッドを遠回しにして行うという性質上、その分時間を確保しなければなりません。
どういうことか❓
→ダウンスイングの初期段階というスピードがあまり出ていない状況で、ヘッドが若干遠回りしているので、その分どこかで時間を稼がなければならない。
→その結果、ダウンスイングの初動が緩やかになってグリップが垂直に降りにくくなり、その後のクラブのコントロールが容易になる。
ということが根本的な本質であって、シャローイングダンス選手権ではないのです。
ゴルフに芸術点は付かないのです💦
というか、時間稼ぎをしたいがためにシャローイングという現象が起きている、という順番のはずなんです😁
※この時間稼ぎ説、後で出てきますよ😎
もちルダさぁ.....ただ流行りにモノ申したいだけちゃいますの?
この逆張り野郎め❗️
と思われる方、次の写真を見てください。
みんなが大好きなマキロン君を見てみましょう。
全然やってません。
でも、マキロン君はシャローイングはしないけれど、あることでスティープに降ろさないように解決しています。
グリップがかなり自分の右後方を回ってきています。
そのことによって
助走距離をしっかりとって、加速させつつアタックアングルとインパクトゾーンをコントロールしていますね。
その他、ジャスティン・トーマスだったり、今をトキめくぶっ飛びデシャンボーなんて全くやってません!!
でもJTは一瞬トップで止まるような動作、デシャンボーはスクワットダウンと長めのクラブや左腕を真っ直ぐ使い続けることで時間を自ら作ってます。
※デシャンボー博士のスイングは、また今度ブログで取り上げます😏
みんなやたらめったら振ってるように見えて、スティープに急速に降ろさないように工夫してるんですね。
いきなりクラブを引き降ろしちゃうと、グリップの降り方だけでなく腰の回転が急激にスタートせざるを得ず、懐が消えて結果的に伸びあがりなどのエラームーブが起こってしまうので、それを防ぐという目的も同時にあります。
よく言われる、
最短距離でボールにヘッドを合わせる!!
👈なんてことしたらマトモに当たらねーだろーが!!
ってことを各々が解決しようとした結果、シャローイングだったり、マキロンループダウンだったり、松山君のトップdeストップムーブだったりするわけですよ。
※だってさ、シャローイングしてたら上手くいくなら、みんなもっとやってるやろ、と。
で、このもちルダ説には強力な援軍がいるんですねー😏
全員で何万本ヒット打ってどんだけホームラン打ってるんだよ、ってレベルのバッティングの天才達にご登場いただきます。
バッティングには、クラブのロフト、フェース、ライ角、ヘッドの重心位置、そしてアドレス時の前傾角の概念が無いため全てを同一に語ることはできませんが、予備動作としてトップからインパクトに向けての棒(バットとクラブ)の動きはみんな同じようなことを言ってます。
※上記のアンダーラインの部分はかなり重要な差なので、野球とゴルフの理論が同一にならない原因です。
つまり、シャローイングの本質=P4-P6での時間と距離稼ぎ
なので、それ以外でできるならこだわる必要がなくね?
っていうのが、今回の説です。
以上の前提条件を踏まえた上で、ここからぶった斬っていきたいのですが、今回は日本におけるシャローイング推奨者の第一人者こと〇〇モンティさんにご登場いただきます。
特にGGスイングという、キャッチコピーの波に乗って大流行中ですがまあまあトンでもなこと言ってるな、というのが僕の意見です。
ではまず、どんな内容か確認してみましょう。
こんなダウンスイングのイメージで、P6ではフェースは真正面に向きます。
※この→、かなり大事な要素です😎
実際のスイングのインパクトはコレです。
で、GGスイングの代表選手こと、マシュー・ウルフ君は、
このダウンから、
こんなインパクトです。
もう一回、◯◯モンティ
自分、一言いいすか❓
『似てるか⁉️』
むしろ全然違うんですけど😅
顔の角度、足のポジション、左肩の高さ、グリップの位置。
同じところを探す方が難しいレベルです。
間違い探しなら、回答者を舐めてるクオリティーです。
なんでこんな違うのか?
僕、理由知ってるんですよねー😏
実は◯◯モンティさん、ジョージ・ガンカスさんにちゃんと教わってないんですよね(笑)
噓でしょ???
って思うでしょ。
じゃあ、彼のプロフィールを見てみましょう。
モンティさぁ、何だいこの欧米基準PivotTurnレッスンってのは。
堂々とGGスイングレッスンって言えばいいじゃん!!
なんで言えないの❓
モンティが教えてるスイングはGGスイングじゃなくて、ナンチャラPivotTurnスイングなの❓
じゃあ何でGGってキャッチコピー付けちゃったの❓
そんなつもりなかったけど、みんなが勝手にGGって言い出した、なんて事は無いよね❓
もしかしてチョロっとレッスン受けた程度でちゃんと習ってないのに、目立ちたくてGGスイング❗️とかあまりにも言いふらすから、GGさんから
『やめろ‼️全然ちゃうわ‼️‼️』って叱られちゃって、GGスイングって言えなくなったんじゃないの❓
この事実、わりと業界の人はみんな知ってるよ❗️
YouTubeとかSNSで、表面的なことしか拾えないゴルファーをキャッチーな言葉とムーブで誘い込んでるけど、ただの劣化コピーじゃないの❓
まあ、あくまで聞いた話なんですけどね😏
なにを信じるかは皆様にお任せします(笑)
で、なぜここまで差が出ちゃうの?
って部分なんですが、今回はここまで❗️
次回は僕がなぜシャローイング絶対主義に否定的なのか、解説します‼️
次は、『エセシャローの弊害‼️』
です。
お楽しみに〜✨
『トンでも理論やないかい!!』
こんにちは、もちルダです😎
早速ですが今回の記事は刺激強めな内容となりますので、心臓の弱い方はご遠慮ください💦
少し前の『あっちもこっちも大騒動!!』編で、インパクトゾーンについて特にスイングポジションでいう、P6からP8ぐらいでフェース真っ直ぐにしときましょう!!
ってことを謳っていたと思いますが、YouTubeを含むSNSや動画投稿系の記事を見ると余りにも酷いので、私ちょっと怒っています😤😤
特に、こういった記事は再生回数狙いの極端な表現や有名プロを交えた権威付けで、一見すると信憑性が高く見えてしまうのが厄介なのですが、ハッキリ言って
『トンでも理論のオンパレード!!』です。
※ちょっと力んで大きく書いちゃいました🤣
じゃあさ、何がどうなのよ⁉️
ってとこを、これから懇々と説明させていただきます‼️
まず、結構な再生回数でファンも多く獲得されているであろう、C氏の動画を見てみましょう。
はい、これの4:00ぐらいのとこから見てください。
タメをつくって踏み込んで一気にリリースするとヘッドが走って飛ぶ!
的なこと仰ってますが、全くもってトンでも理論です。
アメリカ人が聞いたらFワード連発のエラームーブばかりです(笑)
なぜか?※下記比較写真をご覧ください。
【後方アングル】
この2枚を比較したとき、アドレス時に比べインパクト時の前傾角度が4°分起き上がってしまっています。
本人は教えられた通りに、一生懸命しゃがんで踏み込んで左サイドを解放しているのに、インパクト時に起こるエラームーブ第一位の起き上がりが発生しているのです
では、小さなビッグドライバーことマキロン君のインパクトを見てみましょう
まさかの同じ!!!
そしてこの穏やかな足さばき!
むしろ地面反力って何ぞ?ってぐらい穏やか!!
踏み込んで蹴る!を正しく理解しないままやると、左サイドがめくれやすいのでお尻が前に出てしまうため前傾角が簡単に起きます。
正しいムーブ、後で解説します。
【正面アングル】
そしてまだまだエラームーブが隠れているのです。
はい、出ましたね😎
決してインパクトゾーンでシャフトがしなっている訳ではありません。
※ローリングシャッター現象です。これだいぶ前にやりましたね。
で、おそらくボールがある位置と手の位置から逆算するとおよそこの角度になります。
つまり、全然ハンドファーストにもなっていない!!
ホンマのハンドファースト見したろけ?
ってことで、DJ師匠にご登場いただきます。
いや、師匠どんだけですか💦ってぐらいのハンドファーストですね🤣
※単純計算で、14°ハンドファーストさせてる状態です。
そして、動画の女性のスイングの重大なエラームーブとして、
骨盤が上向いており左サイドがめくれてしまっているので、
インパクトロフトを立てれないし、体重が右に跳ね返ってきて左サイドに乗っていかないので簡単に当たり負ける。
という根本的な欠陥があります。
⇒結論:このスイング通り振っても飛ばないし曲がる。
つまり、このC氏推奨のスイングがどういうことかというと、
①トップで作った掌屈でハンドファーストから☜これはまあアリ。
②切り返しで踏み込んで
③左脚で地面を蹴り
④左サイドを解放させながら
⑤一気にヘッドをリリースして走らせろ!!
みたいな話ですね。
イカンでしょ、どう考えても。
どこをどーーーーーう考えても!!
こんなトンでも理論で練習させられるとか、かわいそうすぎる💦💦
前途有望な若手ゴルファーが、また1人消えようとしている😭
だってこんなスイングしたら、
・切り返した瞬間から前傾が浮いて力が逃げて、
・極端にリリースするからインパクトロフト立たないし、
・アタックアングルがアッパー軌道になるからスピンロフトも減ってグリーンで止まらず、
・クラブをリリースするからフェースアングルも安定しない。
・仮にヘッドスピードが上がろうとも、手首がヘッドより内側にあるためラフに食われて負けやすい。
つまり、大騒動スイングの完成である。
じゃあさ、もち論ならどう解決するのさ?
ってとこ、今から言いますよって。
まず、
①トップで掌屈キープ
☞これは、できる人とできない人います。掌屈絶対主義は危険です。
一番大事なのはインパクト時にロフトを立てたとき、フェースが開いていないこと。
なので、できない人は左手だけフックグリップにしてください、以上。
②切り返しで踏み込む
☞踏み込んで地面反力!とかよりも大事なことは前傾が起きないこと。
なので、踏み込まなくてもいいです。
左サイドが低いままターンできる程度でやってください。
ていうかもう、できなくてもいいです。左サイドがめくれて空向くよりはよっぽどマシです。
お尻が前に出ないようにしておけば🆗。
③左脚で地面を蹴り
☞蹴らなくていいです。フォローに従って勝手に伸びますので。 以上。
④左サイドを解放させながら
☞左サイド、っていうより左膝を外旋させる感じでいきましょう。
イメージが難しいっていう方は、アドレス時に左爪先ちょっと開いといてください。
この時、骨盤が上向かないことが大事です。決して動画のような空に向かってフィニッシュはNGです。
⑤クラブを一気にリリースして走らせろ!!
☞皆様、何が言いたいかおわかりでしょう😏
リリースなんかしなくていいし、走らせなくていいです。
クラブが遅れてくることに喜びを感じましょう、以上。
はい、やることかなり減らしときました。
スイングって1秒ちょっとなのに、あーだこーだできるわけ無かろーもん😩
ってことです。
で、このC氏のトンでも理論はまだまだ続きます。
いやもうね......論ずるのもしんどいわ。
基本的にスイング中の、
P6-P8間(プレインパクト~フォロー)にかけて、人間は何もできません!!
ん、どういうこと❓
と思われた方。
衝撃的でしょうか😏
何度でも言います。
P6こと、シャフトが地面と平行になってから、
人間はクラブに対してほとんど影響を与えることが不可能なのです。
もちルダ、以前ブログでインパクト前後に4Gぐらいの重力がスピードの増加によってかかるよ、ってことを言いましたが訂正します💦不勉強でした。
正しくは.....およそ100G!!
つまり、P6以降に発生する圧倒的なGによって、人間が手首や腕で行う入力は全く意味を成しません。
精々グリップをちょっと回転させる、ぐらいです。
だから、動画の女性が非力なのではなく、そもそもP6で正しいポジションにクラブを導けていないので、フォローでクラブを急激に立てに行くなんてことは不可能なのです。
不可能なのです!!
※詳しくは松本 協氏著作の【ゴルフの力学】をお読みください。
ジェイコブス3Dという、ゴルフにまつわる物理の根幹を解説してくれてます。
イカンでしょ、人間にはできないこと教えちゃ。
いくら金儲けと言えど、限度があるよって😤
で、トンでも理論を唱えているのはC氏だけなんか?
って話ですが、もはやトンでも理論しか流通してない。というぐらい巷では紛い物ばかりです。
このP6(プレインパクト)を如何に正しい状態にするか?
がスイングのすべてと言っても過言ではないのですが、現在日本では別のムーブが大流行中です。
そう、『シャローイング』です。
おいおい、そこ噛みついちゃって大丈夫ですか?
といった心配を頂くかもしれませんが、このブログは言いたいことを言いまくる、というのがメインテーマなので、恐れるものなどありません😜
次回、『シャローイングって、ほんとに必要か?』編です。
次も強烈なスパイスまみれです。
乞うご期待😘